統計を使ってデータを活用して説得力ある資料を作りたい!効果的な施策を考えたい!という方は多いのではないでしょうか。統計検定3級は取れたけど、数学からはしばらく遠ざかっているし、問題を解いても解説はよくわかりにくいし2級はハードル高いな…と挫折することがあると思います。
そんな悩みを持つ方にも分かりやすいよう、途中式やつまずきやすいところなるべく丁寧に解説していければと思います。基本的には1つの記事で1問解説をしていきます。
1変数記述統計の分野 問6「平均変化率の計算式」
この問題は、給与指数が一定の割合(r)で変化していったとき、表にある通り平成30年1月の102.6から4月の105.6になる。その計算式を答えてください、というものですね。
解説
解説にある式として
\(105.6=102.6\times \left( 1+\dfrac{r}{100}\right) ^{3}\)
例えば100円が毎年5%ずつ増えていくとすると、最初は100×1.05=105円、次は105×1.05…というようになりますよね。最初だけを数式にすると、100(1+0.05)と書くことができます。「r」はこの時点で数字として明確ではないためおいている記号ですね。「r」は変化「率」なので、100で割り算しています。()内の1は、増えた後の全体の数字を出す必要があるので()外の整数を表すための掛け算部分となります。3乗は、2月、3月、4月と基準の1月から3回変化するので3乗しています。100円の例でいくと、0.05が3回分、ということです。
では、解説の式を展開していきます。右辺にある「r」を求めたいわけですので、まずは102.6をなくしてしまいましょう!両辺を102.6で割り算します。すると
\(\dfrac{105.6}{102.6}=\left( 1+\dfrac{r}{100}\right) ^{3}\)
はい、右辺から102.6がなくなりましたね。次は3乗根(3乗)を取りましょう!そのためには先ほどの割り算のように「逆の操作」をすればよいので、3乗を取りたければ、両辺を分数の形1/3乗にしてしまえばよいのです!
\(\left( \dfrac{105.56}{102.56}\right) ^{\dfrac{1}{3}}=1+\dfrac{r}{100}\)
もう少しです!次は1を移動させましょう。
\(\left( \dfrac{105.56}{102.56}\right) ^{\dfrac{1}{3}}-1=\dfrac{r}{100}\)
ここまでくれば大丈夫!最後に100をかけてrだけにしましょう。r=のほうが見やすいので、左右を反対にしています。
\(r = 100 \left( \left( \frac{105.56}{102 \cdot 56} \right)^{\frac{1}{3}} – 1 \right)\)
これで解説の式と同じになりましたね。正解が4ということも確認できました!
まずは基本となる一定の変化率で増えていくパターンをしっかり学習していきましょう。
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