中小企業診断士最大の関門となる、二次筆記試験対策スタート時期についてはこちらの記事で紹介していますが、一次試験の解答と配点が公表されてからで間に合います。令和3年度は8月20日、21日の一次試験を経て、22日に発表されましたので、令和4年度は8月8日の月曜日になると思われます。二次筆記試験合格に向けて最高のスタートを切るにはどうすれば良いでしょうか。
一次試験後から始めることの問題点
一次試験後からの対策でも間に合うものの、問題点がないわけではありません。二次筆記試験は概ね上位20%の受験生が合格するため、一次から二次までの短期間で多年度受験生や一次試験前から対策をしている受験生を追い抜かなければなりません。つまり、多年度受験生や、一次試験前から対策をしている受験生に遅れをとった状態からスタートするという問題です。この根源的な問題が焦りにつながり、余計な情報に手を出し、効率的な勉強ができず、結果的に対策時間が足りなかった、となるわけです。
では、逆に最大のメリットはなんでしょうか。
一次試験後から始めることのメリット
二次筆記試験に進むには、当然一次試験を通過しなければいけません。
メリットは、一次試験対策のみに集中できる、集中しても大丈夫だと分かっていることで、無用な心配で一次試験対策自体に焦ることがなくなります。また、複数年受験生より一次の知識が最新でインプットできた状態であること。そして最大のメリットは、初見の過去問が豊富にある、ということです。それでは、以下を参考に、そんなメリットを活かしつつ、デメリットも突きつけ、スタートダッシュに成功しましょう!
二次筆記試験対策スタートダッシュ4つの心得
スタートダッシュを決めるには①なるべく初見問題を温存する②必要最低限の参考書を揃える。③なるべく早く1年度分の過去問(事例Ⅰ〜Ⅳ)を解いてみる④事例Ⅳ対策は短時間でも毎日やる。この4点を意識してください。
心得①について
二次筆記試験対策は過去問中心になります。対策を進めるうちに、一般的には同じ過去問に複数回取り組むことが多いです。忘れた頃に2回目をやったとしても、与件文のあらすじや既視感というのは当然残ってしまいます。本番では当然初見問題が登場するわけですが、同じ過去問をやっていると、初見問題に取り組んだ時の感覚を忘れがちです。そして対策を早く始めた受験生ほど初見問題が無くなり、過去問はよく解けるけど本番では点が取れない、それ故多年度受験になるというループに陥ることも多いです。なるべく初見問題を残しつつ、実践形式で力をつける方法については次回以降の記事で紹介します。
心得②について
必要最低限の参考書を揃える。スクールに通ったり通信教育をされる方は不要かもしれません。独学でやる場合に困るのが、中小企業診断士二次筆記試験は解答が公表されないということです。過去問を解いても自分の解答が合っているのか、何点取れたのかが分かりません。そこで生まれたのが『ふぞろい』シリーズです。過去問と同じ年次のものを揃えましょう。具体的には10年分(平成19年分〜平成28年分)が1冊になったもの、それ以降2年分ごとにまとまっているので追加していくイメージです。過去問を5年分しかやらないと決めている方は10年分のやつはいらないでしょう。あとは通称『全知識』と呼ばれる『2次試験合格者の頭の中にあった全知識』ですね似たので『全ノウハウ』というのもあるのですが、それは要らないです。あとは事例Ⅳ対策として『2018年改訂版 30完成!事例Ⅳ合格点突破 計算問題集』を買いましょう。これを短時間でも毎日やるのが、心得④です。
心得③について
心得①と矛盾しますが、一次の自己採点が終わったら、なるべく早く1年度分の事例を全部解いてみましょう。おそらく①時間が足りない。事例Ⅳは分からなすぎて時間が余る②全然書けない。制限文字数まで全く埋まらない③一次試験と全然違う(2次筆記試験の科目は『国語(現代文)』です)。
という挫折を味わう結果になると思います。むしろそれで良くて、早めにその現実に直面し、他の受験生を追い越すために、本番までしっかり二次試験に向き合えるようになります。採点は『ふぞろい』を使いますので、最低1冊は早めに買いましょう。9月頭くらいには大体品切れとなり、10月頭くらいまで手に入らなくなります。
まとめ
難易度のお話はまたしますが、一次試験は他の資格試験と比べても特に難しいレベルになく、二次試験も受かりやすくなっていると思います確実に一次試験を突破し、二次試験スタートダッシュの心得を意識して、短期決戦に臨んでください。
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