中小企業診断士【二次試験対策】事例企業の分析はSWOTCH(スウォッチ)から考えよう!

中小企業診断士

こんにちは。中小企業診断士のketaです。今回は、中小企業診断士二次試験、80分の中で事例企業を診断し、助言するために基本として「SWOTCH」(スウォッチ)をというワードを提唱します

国家試験=採点基準あり!

中小企業診断士二次試験は答えのない試験と言われています。

ただ、国家試験ですし、試験である以上は採点者のその日の気分で加点基準を変えられても困ります。それこそ、疲れてきたから字が汚い人の答案は点数を低くしようとかあってはなりません。

一人の人が全受験者の採点をしたとしても、完全に同一基準で採点できるわけがありません。全国に1万人程度の受験者がいますので、一人で採点しているわけもありません。

詳しくは別の記事で書く予定ですが、この試験は「科目:高校程度の現代文」で、配点は「キーワード」です。そして合格率が一定になるよう得点調整も行われています。骨子とかあんまり関係ないです。全部与件文に書いてあります。

「SWOT」+「CH」=SWOTCH!

SWOT。どのように判断してる?

診断士受験生の方であれば、SWOT分析という言葉は馴染みがあるかと思います。S:強み。W:弱み。O:機会。T:脅威。です強みと弱みは自社の内部環境(=努力でどうにかなる部分)OとTは外部環境(=自社の努力でどうにもならないもの)と分類されます。

外部環境と内部環境

内部環境は「厳選された素材を使っている」とか「自社で加工から販売までできる」「機械が老朽化している」といったもの、外部環境は「コロナで巣ごもりする人が増えて、持ち帰り需要が多い」「2年後に大手スーパーが進出してくる予定」といったものが例として挙げられます。では、残りのCとHは何でしょうか。

重要ポイント、CとHとは

Cは挑戦(CHALLENGE)、Hは歴史(HISTORY)です。いずれも事例企業における過去、未来の経営時間軸です。ある意味ではPLではなく、BSのようなストック部分と考えられます。

CとHが大事な理由

与件文があんなに長い理由にも繋がりますが、中小企業診断士二次試験は初めて出会う事例企業に対し、ごく限られた時間の中で助言しなければなりません。

逆に、限られた時間の中で助言できるような材料が与件文に詰まっているとも言えます。

与件文の構成はロケ番組!?

テレビのロケ番組なんかでも、まず風景が俯瞰的に映り、そのまま今回のロケ地に向かって映像がパンされ、ちょっと街並みとかその街に暮らす人なんかが映り、こういうところなんだ~的な感じになってようやく始まる、みたいなのがあると思います。

与件文はまさにそんな感じで、その企業の業種や規模感(資本金、売上、社員数、店舗数等)、事例企業が位置する街の様相がきて、具体的に事例企業の細かいところが延々と繰り広げられるのです。

Cを知るにはまずHを知る。

この、「細かいところが延々」の大部分を占めるのがH、つまり歴史です。

業種や規模感、位置する街で繰り広げられる、事例企業の「今」の状況がいかにして生み出され、その結果「今」の事例企業ができていること、できていないこと、この会社は「今後」どうなっていきたいのか(社長のビジョンや会社の経営理念に沿ったなかで)、といったことが書いてあるのが、与件文の構成です。

H次第でSにもWにも変わる。

なので、「歴史」を時系列で把握しないことには「今」がなぜこうなっているのか理解ができず、「今後」事例企業がありたい姿に向かっていくための助言ができません。また、SWOT分析のSとWがなぜそれなのか、ということもHから読み取れます。問1~問4の中で解答の一貫性が出ない場合、Hを意識してみてください。

最近では問いの中で、「〇〇の頃の」「〇〇年代の」強み、弱みを答えなさい、といった聞かれ方もしています。

Cを知って助言する

では、『C』はどうでしょうか。これは書いてないので基本的に一次試験の知識や与件文、過去問でよく出てくるキーワードを使って得られる効果を回答する部分です。

与件文を読み、事例企業の歴史を通じて「今」を知り、「今後」のありたい姿になれるように助言します。

なりたい姿があるのになれていない事例企業に対し、あるべき姿ってこれだよねって助言します。

助言(=アドバイス←答案には文字数を稼ぐため「助言」と書きましょう)の中身となる「やったほうがいいこと」「やらないほうがいいこと」、これがC(挑戦すること)です。

中小企業診断士試験の言葉でいうと「課題(やるべきこと)」つまり、「施策」になります。

ちなみに施策には、DMとかツアーの開催といった対外的なものだけではなく、組織の再編、人事制度改正など、内的な施策もあります。施策を助言する場合、効果まで答案に書いて事例企業の代表者に教えてあげてください。

まとめ

事例企業が置かれている状況の紹介となる長い与件文を「SWOTCH」することで、事例企業の整理と頭の中の整理がしやすくなり、一貫性のある回答が書きやすくなります。ぜひ、「SWOTCH(スウォッチ)」を口ずさんで(?)事例企業を「知る」ことの一助にしてください。

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